◆従業員の健康問題=会社のリスク
運転手のてんかんや睡眠時無呼吸症候群による重大事故、熱中症の増加、職場で使用する有害物が原因とみられる胆管がんなどのニュースが報道されています。
これらは「従業員の健康管理・安全管理」という観点からも、「会社のリスク管理」という観点からも非常に重要なことでしょう。
◆10月に「全国労働衛生週間」を実施
厚生労働省が実施する「全国労働衛生週間」は、労働衛生に関する国民の意識を高めるとともに、職場での労働者の健康管理や職場環境の改善など、活動を促し労働者の健康を確保することなどを目的として、1950年から毎年実施されています。
毎年10月1日〜7日までが本週間、9月1日〜30日までが準備期間とされ、各職場での職場巡視やスローガン掲示、労働衛生に関する講習会・見学会の開催など、様々な取組みが展開されます。
◆健康保険組合への優遇策
生活習慣病の予防を目的に実施されているメタボ健診や保健指導についても動きがあります。厚生労働省は、2013年度から、これらの健診・指導の受診率(実施率)に応じて、健康保険組合の財政負担(後期高齢者医療制度に払う支援金)を増減する施策を導入するようです。健康保険組合から受診の働きかけが強まるかもしれません。
会社の安全配慮義務にもつながりますので、健康診断の重要性を従業員に説明し、確実に受診するよう指導する必要があります。
◆是正指導・勧告の対象にも
過重労働による健康障害やメンタルヘルス不調といった健康問題に関連して、労働基準監督署による是正指導・勧告も頻繁に行われています。
今年の全国労働衛生週間に合わせて、従業員の健康管理・安全管理について見直してみてはいかがでしょうか。