◆すでに流行の兆しが見えているところも
国立感染症研究所が公表している「インフルエンザ流行レベルマップ」(12月4日現在)によれば、佐賀県、鹿児島県、岩手県、沖縄県、北海道、大分県、山口県ではすでに流行期に入っており、41都府県で前の週よりも患者が増加しています。
2012年は12月21日に全国で流行期入りしていたことから、そろそろ今年も本格的に対策に取り組む時期を迎えています。
◆予防接種の受診率が低いのは30代男性
楽天リサーチが行ったインターネット調査によれば、20代から60代までの男女計500人にインフルエンザの予防接種を受けるかどうか質問したところ、「受けない(受けない予定)」との回答が47.8%で、「すでに受けた、受ける(予定)」の35.0%を上回りました。
性年代別に見ると、最も多く「受けない(受けない予定)」と回答したのは男性では30代(56%)、女性では50代(64%)との結果でした。
受けない理由については、男性では「時間がないから」、女性では「受けてもインフルエンザにかかるときがあるから」と回答する傾向が見られました。
◆職場で気をつけたい「接触感染」
予防対策として真っ先に頭に浮かぶのは「うがい」や「手洗い」ですが、見過ごされがちなのが手や指を介した「接触感染」です。これは、くしゃみやせきを押さえた手を洗わずに物を触ったりすることで起こります。
WTO(世界保健機関)の調査によれば、2002年に中国で流行したSARS(新型肺炎)も、主要な感染ルートの1つは不特定多数の人が触るエレベータのボタンや電車や地下鉄のつり革だったそうです。
会議の席で書類を回し読みしたり、パソコンを複数の人でシェアしたりして、書類やキーボードを触ることでも感染するリスクがあることから、このような行為はなるべく控えたほうがよいと言えるでしょう。