◆創業500年超の企業は39社
帝国データバンクが行った「長寿企業」(創業100年以上)に関する実態調査によれば、創業100年以上の企業(個人経営、各種法人を含む)は2010年8月時点で2万2,219社あるそうです。
創業時期別にみると、「100年〜150年前」が2万56社で、全体の9割が江戸時代末期から明治後期にかけて創業しています。創業300年超は605社、創業500年超は39社という結果でした。
◆最も古い企業は?
創業が確認できた企業のうちもっとも古かったのは、寺社仏閣建築を行っている「金剛組」(大阪市)の西暦578年(敏達天皇6年)で、聖徳太子が四天王寺建立のため百済から招いた工匠が始祖とされ、業歴は1400年以上に及びます。
◆業種別では「小売業」が最多
業種別に見ると、「小売業」(6,279社)がトップで、製造業(5,447社)、卸売業(5,216社)が続いています。小売業での業歴トップは、山梨県にある仏具小売の「朱宮神仏具店」で、創業は1024年(万寿元年)でした。製造業の業歴トップは京都市にある仏具製造の「田中伊雅佛具店」で、創業は885年頃(仁和年間)です。
都道府県別にみると、「東京都」(2,058社)がトップで、1349年(貞和5年)に創業した和菓子製造の「塩瀬総本家」が最も古い企業です。2位は「愛知県」(1,211社)、3位は「大阪府」(1,080社)となっています。
◆長寿企業の秘訣は「変化への対応力」
これら「長寿企業」永続の秘訣は、「変化への対応力」に尽きると言えるでしょう。
戦争・災害、産業構造の変化など、幾多の困難を乗り越えてきた原動力は、過去の成功体験にとらわれず、変化を恐れない姿勢に集約されています。
景気の先行きが不透明な今日において、長寿企業に学ぶべきことは多いのではないでしょうか。