オフィスレポート
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作成日:2018/07/30
国交省が睡眠不足による事業者の事故防止対策強化へ省令改正



◆施行は6月1日。睡眠不足の場合は乗務禁止に

国土交通省が、貨物自動車運送事業法などに基づく省令を改正し、事業者がドライバーを乗務させてはならない項目に「睡眠不足」を新たに盛り込みました。これまでは、「疾病」や「疲労」などの項目はありましたが、睡眠不足は明記されていませんでした。施行は今年6月1日で、以降は、トラックやバスの運転手は乗務前に必ず睡眠状態のチェックを受け、不足の場合は乗務できなくなります。

◆背景に深刻な人手不足による過重労働と事故多発

背景には、運送業界では深刻な人手不足が続いており、運転手が過酷な勤務を強いられて睡眠不足による事故が目立っていたことがあります。

◆改正の概要

改正の概要は以下のとおりです。

(1) 旅客自動車運送事業運輸規則および貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部改正

・事業者が乗務員を乗務させてはならない事由等として、睡眠不足を追加する。

・事業者が乗務員の乗務前等に行う点呼において、報告を求め、確認を行う事項として、睡眠不足により安全な運転をすることができないおそれの有無を追加する。

・運転者が遵守すべき事項として、睡眠不足により安全な運転をすることができない等のおそれがあるときは、その旨を事業者に申し出ることを追加する。

(2) 「旅客自動車運送事業運輸規則の解釈および運用について」および「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」の一部改正

・点呼時の記録事項として、睡眠不足の状況を追加する。

◆点呼での睡眠不足の確認が必須。違反すれば行政処分に

これにより、事業者は、乗務前の「点呼」で運転手の健康状態や飲酒の有無などのほかに睡眠が十分かを確認することが義務となります。具体的な睡眠時間についての基準は定められていませんが、睡眠不足のまま乗務を許可したと認定されれば運行停止など行政処分の対象となるため、事業者は厳しい対応を求められます。

具体的には、運転手との対面のやり取りで、睡眠不足による集中力低下など安全に支障がでる状態にないか確認して結果を記録として残さなければならず、ドライバー側にも正直な申告が義務化されます。

 

【国土交通省〜睡眠不足に起因する事故の防止対策を強化します!!】

http://www.mlit.go.jp/common/001232432.pdf

 
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