オフィスレポート
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作成日:2019/04/01
長時間労働につながる商慣行の実態〜中小企業庁調査から



中小企業庁が、「繁忙期対応」や「短納期対応」における長時間労働につながる商慣行についての実態調査を行い、その結果を公表しました。

調査は昨年12月3日〜13日に7,642社の中小企業に対してWebによるアンケートで行われ、2,537社から回答を得てまとめられたものです。

公表された結果の概要は以下の通りです。

◆繁忙期、短納期受注の発生状況

・繁忙期は約7割の企業で発生し、特に建設業、食料品製造業、紙・紙加工品産業、印刷産業、トラック運送業・倉庫業では8割超の企業で発生している。

・短納期受注は6割の企業で発生(直近1年間)し、特に紙・紙加工品産業、印刷産業、半導体・半導体製造装置産業、電気・情報通信機器産業では8割超の企業で発生している。

・繁忙期/短納期受注の主要取引先として最も回答が多い業種は、大半の業種で同業種であるとの回答が多い。一方、食料品製造業、紙・紙加工品産業、素形材産業、技術サービス産業、卸売業では、他業種が主要取引先として最も回答が多い。

◆繁忙期、短納期受注の発生要因

・繁忙期の発生理由は、約5割の企業が「季節的な要因」と回答。短納期受注については、約8割の企業が「取引先からの要望」と回答している。

・繁忙期/短納期受注の発生要因について、取引上の問題としての課題を整理すると、「年末・年度末集中」や、「納期のしわ寄せ」、「多頻度配送・在庫負担・即日納入」といった問題のある受発注方法と、そうした「問題のある受発注方法が常態化」していることが、取引上の課題として挙げられている。

◆残業時間への影響

・繁忙期対応によって8割、短納期受注によって6割の企業が、従業員の平均残業時間が「増加する」と回答している。

 

繁忙期の発生要因として、「小売業の品切れ=メーカーの責任という考え方が強く、即時対応が常態化している」「親会社の働き方改革により年末年始に発注が集中」といった納期の集中や、「調剤薬局に一日多数回の配送を求められる」など、事業主の生の声や、業種・地域別の詳細なデータも公表されています。残業時間の削減など、働き方改革の実現に向けた改善策を検討するための参考にもなりそうです。

【参考】中小企業庁「長時間労働に繋がる商慣行に関するWEB調査結果概要」(PDF)

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2019/190304shoukanshu_chousa1.pdf

 
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